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中国×日本 比較文化シリーズ【第14回】交通とマナー

 中国×日本 比較文化シリーズ【第14回】交通とマナー:「譲らない」のではなく「積極的」なだけ? 

大家好、みなさん、こんにちは!

 

今回は誰もが日常的に体験する「交通」と「公共空間でのマナー」についてです。

 

この分野ほど、中国と日本の文化的違いが劇的に現れる場面はないかもしれません。

 

※注意:以下の内容は一般的な傾向を比較したものです。個人差、地域差、世代差、そして日々変化している点をご了承ください。


 横断歩道の「戦場」

中国の交通を初めて体験した日本人が最も驚くのが、横断歩道での光景です。

中国の横断歩道:

- 青信号でも車が突っ込んでくる

- 歩行者がいても車は止まらない

- 歩行者は車の間を縫って渡る

- 「渡れるタイミングを自分で判断」が基本

- 赤信号でも車が来なければ渡る人も多い

 

日本人の感覚では「危険すぎる!」と感じますが、中国では「自分の身は自分で守る」という考え方が基本なのです。


日本の横断歩道:奇跡のような秩序

日本の交通マナーは世界的に見ても特殊です:

 

- 信号が青になると車は完全に停止

- 歩行者がいれば車は必ず止まる

- 赤信号では車が来なくても渡らない人が多い

- 横断歩道では歩行者が優先される

- 「ルールを守ることが当然」という社会規範


中国人が日本に来て感動するのが、「車が止まってくれた!」という体験です。中国では考えられない光景なのです。

 地下鉄・電車:「先に降りる」という概念

中国:「抢(奪い合い)」の文化

中国の地下鉄では、ドアが開いた瞬間が勝負です:


- 降りる人が出る前に乗り込む

- 座席確保のために走る人も

- 「让一让(ランイラン/ちょっと通して)」と言いながら押し合う

- 満員電車でもさらに押し込む

- ドアが閉まる直前まで駆け込み乗車

 

日本人から見ると「マナーが悪い」と感じますが、人口が多く競争が激しい中国では、「積極的に行動しないと損をする」という生存戦略なのです。

 

日本:「先に降りる人が優先」の鉄則

日本の電車マナーは徹底しています:


- 降りる人を待ってから乗る

- 列に並んで順番を守る

- 車内では静かにする(通話禁止)

- お年寄りや妊婦に席を譲る

- 「迷惑をかけない」ことが最優先

 

中国人が日本に来て驚くのは、「ラッシュ時でも秩序が保たれている」こと。押し合いもなく、静かに整列している光景は驚異的に映ります。

 エスカレーター:「左?右?」論争

中国:都市によって違う習慣

中国のエスカレーターは面白いことに、都市によってルールが違います:

 

- 北京・天津:右側に立つ、左側を空ける

- 上海・南京:左側に立つ、右側を空ける

- 広州・深センなど南方:あまり統一されていない

- 多くの人は両側に立って動かない

 

中国政府は「エスカレーターでは歩かず、両側に立つ」ことを推奨しています。安全上の理由です。


日本:東西で分かれる不思議

日本も地域差がありますね:

 

- 東日本(東京など):左側に立つ

- 西日本(大阪など):右側に立つ

- この違いの起源には諸説あり

 

ただし最近は「エスカレーターでは歩かず、片側を空けない(両側立ち)」が推奨されていますね。

 

「挤(押し合う)」は悪いことじゃない?

中国で衝撃的なのが、公共空間での押し合いが許容されていることです。

中国の「挤」文化:

- バスや地下鉄で押されるのは日常

- 列に並んでいても割り込みが頻発

- 「不好意思,借过一下(すみません、ちょっと通して)」と言いながら前に進む

- エレベーターでも降りる人を待たずに乗り込む

- 物理的な距離が近いことへの抵抗が少ない

 

これは「人口が多い」という物理的現実と、「自己主張しないと生き残れない」という競争社会の反映です。

 

日本:「パーソナルスペース」の尊重

日本では他人との物理的距離を保つことが重視されます:

 

- 押されることは「失礼」

- 満員電車でも「すみません」と謝る

- 列への割り込みは許されない

- エレベーターでは壁を向いて立つ(他人と目を合わせない)

- 「人に迷惑をかけない」が最優先

 

この違いを知らないと、日本人は「中国人は乱暴だ」と感じ、中国人は「日本人は消極的すぎる」と感じてしまいます。

 

 「鸣喇叭(クラクション)」文化

中国:クラクションは会話ツール

中国の道路でまず気づくのが、クラクションの多さです:

 

- 「前の車遅いよ!」(プップッ)

- 「横から来るよ、注意して!」(プー!)

- 「道を開けて!」(プープー!)

- 「知り合いを見かけた!」(ピッ!)

- 怒りの表現ではなく、コミュニケーション手段

 

中国ではクラクションは「存在を知らせる」「意思を伝える」ための道具であり、怒っているわけではありません。

 

日本:クラクションは「怒り」の象徴

日本ではクラクションを鳴らすことは稀です:

 

- 本当に危険なときだけ

- 不必要にクラクションを鳴らすと「煽り運転」と見なされる

- 「クラクション=怒っている」という印象

- 道路交通法でも不要な警音器使用は禁止

 

中国人が日本で運転すると、「なぜ誰もクラクションを鳴らさないの?」と不思議に思います。

 

 タクシー:「メーターを使う?使わない?」

中国:配車アプリの完全勝利

中国のタクシー文化は「滴滴出行(ディディ)」などの配車アプリで一変しました:


- ほとんどの人がアプリで配車

- 料金は事前に確定、ぼったくりなし

- ドライバーの評価システムで質が向上

- WeChat Payで自動決済、現金不要

- 路上でタクシーを拾う人は激減

 

昔は「外国人にメーターを使わない」「遠回りする」などのトラブルが多かったですが、アプリの普及で解消されました。

 

日本:タクシーは高級サービス

日本のタクシーは:

- 初乗り料金が高い(500円前後)

- 自動ドア、白い手袋の運転手

- 丁寧なサービス

- メーターは必ず使用

- 「ちょっとした移動に使う」には高すぎる

 

中国人が日本に来て驚くのは「タクシーが贅沢品」ということ。中国では日常的な移動手段なのに、日本では特別な時だけ使うものです。

 

 自転車・電動バイク:無法地帯?

中国:電動バイクの天下

中国の都市では「电动车(ディエンドンチョー/電動バイク)」が大量に走っています:

 

- 歩道も車道もどこでも走る

- 信号無視も日常茶飯事

- 逆走もあり

- スピードは時速40km以上出ることも

- 宅配や通勤の主要手段

 

日本人から見ると「危険すぎる!」ですが、中国の庶民にとっては最も便利で経済的な移動手段なのです。

 

日本:自転車も「交通ルール」を守る

日本では自転車も交通法規の対象です:

 

- 原則として車道の左側を走行

- 信号を守る

- 夜間はライト点灯

- 違反すると罰金や講習

- シェアサイクルの普及


ただし、日本でも自転車マナーの悪さは問題になっており、完璧とは言えません。

 

 言語学習のヒント

交通・移動に関する中国語は旅行や生活で必須です!

中国語の交通・移動関連表現:

 

- 让一让 (ràng yī ràng) - ちょっと通して、道を譲って

- 挤 (jǐ) - 押す、混雑する

- 排队 (páiduì) - 列に並ぶ

- 插队 (chāduì) - 割り込む

- 鸣喇叭 (míng lǎbā) - クラクションを鳴らす

- 堵车 (dǔchē) - 渋滞

- 打车 (dǎchē) - タクシーに乗る

- 叫个滴滴 (jiào gè dīdī) - 配車アプリで呼ぶ

- 红绿灯 (hónglǜdēng) - 信号機

- 过马路 (guò mǎlù) - 道を渡る

- 小心车 (xiǎoxīn chē) - 車に気をつけて

- 慢慢开 (màn màn kāi) - ゆっくり運転してね

 

 まとめ

交通マナーの違いは、「個人主義 vs 集団主義」「競争 vs 協調」という文化的価値観の違いを最も分かりやすく示しています。

 

中国は人口が多く、競争が激しい環境で「積極的に動かないと損をする」文化。日本は「秩序を守り、他人に迷惑をかけない」文化。

 

中国人が押してくるのは「攻撃的」なのではなく、それが生き残る方法だから。日本人が譲るのは「弱い」のではなく、それが社会を円滑にする知恵だから。

 

どちらが正しいということはありません。大切なのは、その国のルールとマナーを理解し、尊重すること。中国では積極的に、日本では譲り合いの精神で。この切り替えができれば、どちらの国でも快適に過ごせるはず。

 

【今日の中国語フレーズ】

 

- 让一下 (ràng yīxià) - ちょっと譲ってください

- 慢点走 (màn diǎn zǒu) - ゆっくり歩いてね(気をつけて)

- 注意安全 (zhùyì ānquán) - 安全に気をつけて

 

次回は「食文化の細部」について、もっと深く掘り下げます。「吃了吗?」の真の意味、食材へのこだわり、外食習慣の違いなど、お楽しみに!