暖かい日が続いています。
京都の観光地も少しづつ人が増え始めています。
京都の東山にある「清水寺」はあまりにも有名ですが、本当に見どころ満載です。
高さ約31メートルの日本最大級の「三重塔」のそばに、重要文化財の「西門(さいもん)」が有ります。
この西門は昔からお寺に参りに来た人は通ることはできず、天皇の勅使だけが通ることができたので「勅使門」とも呼ばれています。
またここから見る京都の眺めはとても美しく、西方を望むので特に夕日は大変綺麗です。
2018年に修理が完了し、色もきれいに塗りなおされました。
この西門に写真下のような「ゾウ」を発見!
なんで、こんなところにゾウが?
今まであまり気に留めて見ていませんでしたが、神社仏閣の建物に霊獣(尊く不思議な「けもの」)の彫刻が多くあります。
写真の「ゾウ」の彫刻のある部分は、
「木鼻(きばな)」と呼ばれる部位で、
木鼻とは柱から突き出た部分の名称。
社寺建築を初めとする伝統建築の特徴的な部分の一つです。
名称の由来は、「木の端→木端」から漢字が変わり「木鼻」と呼ばれるようになりました。
本来は切って捨ててしまうところで、どんな形にしても構造的には影響がなく、どんなふうにしても自由!
ということで大工の棟梁さん達は競って腕を振って、様々な彫刻をこの部分に施したそうです。
そういえば、お寺の建物を見上げた時、端の方に、あるある!
この西門の「ゾウ」の彫刻は、形から「象鼻」とも呼ばれます。
「象」のほかに「獏」、「獅子」、「龍」なども木鼻の彫刻として多用されているとのこと。
「獏(バク)」は悪い夢を食べてくれるし、
「獅子」は百獣の王。
調べてみると「一輪の花を口にくわえたカッコイイ獅子」の彫刻がされているお寺もありました。
では「象」は霊獣?今、動物園にいますよね。
象は江戸時代に初めてやってきた動物で、それまで日本人は象の存在は知っていましたが、実物を見たことがなかったので、霊獣のひとつとして認識されていたそうです。
いまでもゾウは人気がありますが、昔はまさに「おゾウさま」だったようです。
今度、清水寺に行かれた時は、西門の「「おゾウさま」を是非見てきてください。