中国×日本 比較文化シリーズ【第2回】食事のマナー:「残す」か「完食」か?
大家好、みなさん、こんにちは!
前回の「ありがとう」の文化に続き、今回は食事のマナーについてお話しします。
実は、食卓でのマナーほど文化の違いが表れる場面はないと私は思います。

中国では「少し残す」のがマナー?
日本人が中国で会食や宴会に参加すると、必ず驚くことがあります。それは料理を少し残すのが礼儀とされることです。
中国の伝統的な考え方では、お皿をピカピカに完食してしまうと「料理が足りなかった」「もっと食べたかった」というメッセージになってしまいます。逆に少し残すことで、「十分なおもてなしを受けました」「お腹いっぱいです」という感謝の気持ちを表現するのです。
特に招待された側、お客さんの立場では、最後の一口を残すことが、ホストへの敬意を示す方法なのです。ただし、中国の南部や香港の華人コミュニティでは、取り分けやマナーがより洗練され、完食志向が強い場合があるため、地域差も考慮すると良いでしょう。
日本の「完食」文化
一方、日本では真逆です。「残さず食べる」ことが作り手への最大の敬意とされています。「お米一粒も残さない」という教育を受けた方も多いでしょう。
残すことは「美味しくなかった」「もったいない」というネガティブなメッセージになりかねません。飲食店でも、綺麗に完食したお皿を見て、料理人は「美味しく食べてもらえた」と喜びます。ただし、完食が基本ですが、満腹時など過度に強制せず、場面によっては少し残すのも可で、絶対的ではありません。
現代中国では変化も
ただし、現代の中国、特に都市部では状況が変わってきています。若い世代を中心に、食品ロスへの意識が高まり、「光盤行動(グァンパンシンドン)」という「お皿を空にする運動」が広がっています。
2013年頃から始まったこの運動は、SNSでも話題になり、レストランでも完食を推奨するポスターを見かけるようになりました。環境意識の高まりとともに、食事マナーも進化しています。
取り分けスタイルの違い
もう一つの大きな違いが料理の取り分け方です。
中国では大皿料理を円卓で囲み、各自が取り箸(公筷:ゴンクァイ)で取り分けます。これは分かち合いの文化を象徴しています。「一緒に食べる」ことで親密さを深め、様々な料理を少しずつシェアすることを楽しみます。
日本では個別の膳やプレートで提供されることが多く、自分の分が明確です。もちろん居酒屋などでは取り分けもしますが、中国ほど「シェアが前提」ではありません。
言語学習のヒント
食事の場面で使える中国語をマスターしましょう!
レストランでの便利フレーズ:
まとめ
「残す」か「完食」か、この一つのマナーに、それぞれの国の価値観が詰まっています。中国では「おもてなしへの感謝」を残すことで表現し、日本では「作り手への敬意」を完食で表現する。
どちらも相手を思いやる気持ちは同じです。大切なのは、その国の文化を理解し、尊重すること。中国で食事をする際は、少し残しても大丈夫。日本では完食が喜ばれる。この知識があれば、より豊かな異文化交流ができますね。
【今日の中国語フレーズ】
光盘行动 (guāngpán xíngdòng) - お皿を空にする運動
公筷 (gōngkuài) - 取り箸
干杯 (gānbēi) - 乾杯!(杯を空にする意味)干杯!